HOTEL LOCUS

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自転車で島巡り、再発見の旅

Oct. 07. 2017 | #BICYCLE
Lucas B.B.

「日本が大好きな外国人の僕だから見つけられるものがある」

宮古島を自転車で巡った感想を、トラベルライフスタイル誌『PAPERSKY』編集長のルーカスB.B.さんはそんな風に語った。

これまで数々の国内外の旅先を紹介してきた誌面では、土地に根付くモノ、文化、人を取り上げてきた。今回の旅とも連動するのであえて特筆するならば、この雑誌のユニークさを象徴するプロジェクトとして、ルーカスさん自身が身をもって日本を体感する《古道歩き》や《ツール・ド・ニッポン》が挙げられるだろうか。

東海道や中山道、熊野古道に小豆島遍路などの旧道や街道を歩いて踏破し、その過程を記事化する《古道歩き》。そして、歩くことでその土地に触れる日本の魅力を再発見する自転車旅のプロジェクトが《ツール・ド・ニッポン》。

「自らの足で歩く、そのスピードで物事を捉えることができるので、そのスピードやテンポで景色が変わり、自然とは直に触れ合っているので、匂いや風の変化にも敏感になれるんです。これはクルマや電車の旅とは違った視点を旅にもたらしてくれます」

この歩くことが、漕ぐことに変わればまた違う旅になる。移動するスピードを変えると旅先の出会いが拡がるわけだ。どちらにも共通しているのは、フィジカルでもって、自力で移動すること。

「スピードは速くなるけれど、自転車だと到達できる距離が伸びるんです。宮古島と自転車の相性はとても良いと思う。まず、山がないので、平地が多い。とすると、普段あまり自転車に乗らない人でも、少し頑張れば、島のどこへでも自力で移動できるから」


プライベートビーチで何もない豊かさに触れる

早朝、公設市場の果物屋ですぐに食べられるキーツマンゴーを購入し、糖分を摂取。この日は宮古島を中心に、橋でつながり、自転車でアクセスできる3つの離島から目的地を選定することになった。

宮古島市公設市場

沖縄県宮古島市平良下里プライム1
営業時間/7:00 - 18:00

HOTEL LOCUSを出発地点にすると、池間島は片道約15km、栗間島、伊良部島は片道10kmほどの道のり。往復で考えても、漕ぐには程よい距離感だ。なかでも2015年に完成した全長3,540mの伊良部大橋は、景色もさることながら、サイクリストには漕ぎがいのあるコースのひとつかもしれない。

「宮古島の魅力はもちろん、海と砂浜の美しさ。とくに離島まで足を伸ばせば、小さなプライベートビーチがたくさんあってどこも選びたい放題」

何もない豊かさ、とルーカスさんは続ける。自動販売機ひとつとしてない誰もいないビーチは多数あり、波の音と広がる海原を眺めながら、物思いに耽る時間。自分と自然との距離感をつかむことができるひとときになる。

「きっと5年、10年したら今の宮古島の素朴さは失われてしまうかもしれない。新しい文化も入って、多くの人が訪れるようになったら必然的に起こることだから。それもまたすごく良いことでもある。でももし何もない豊かさに触れたい人がいたら、今訪れるべき島だと思う」

何もないからこそ在るものをそのまま味わうことができる、ありのままを楽しめる。何もない豊かさとはおそらく、そういうことだ。


サイクリング後に立ち寄りたい食事処

身体を動かせば、自然と美味しいものを食べたくなる。ルーカスさんが宮古島で出会った選りすぐりの食事処を紹介しよう。

まだまだ観光客に対して、インフラが整っていない宮古島では、ときおり、ランチ難民になってしまうことがある。そこで地元の人はどうしているのかというと、テイクアウトやお弁当に頼るのだとか。この日は、スリランカカレーの『SAMAN』にてベジカレーをテイクアウトした。

SAMAN

沖縄県宮古島市平良久貝1068-9 中山店舗 1F
営業時間/11:30 - 20:00
電話/0980-73-7456
定休/月曜日

テイクアウトのカレーを食べたのは、カママ嶺公園。シーサーのすべり台がシンボル。

食後に、カママ嶺公園に面した地元出身の夫婦が営む『ニンギン商店』へ。手回し焙煎機で丁寧に焙煎したコーヒーに、手作り焼きドーナツ。さらに、ノンカフェインコーヒーやヘルシーなオリジナルドリンクも取り扱うお店。

ニンギン商店

沖縄県宮古島市平良字久貝887-1
営業時間/11:00 - 17:00
電話/090-8400-0217
定休日/日・月曜日

「この旅での一番の食体験は、来間島の後に立ち寄った『皆愛屋』のゆし豆腐。優しいカツオの出汁とフワッフワの豆腐で、そばと比べてもヘルシー。身体に染み込むね」

皆愛屋

沖縄県宮古島市下地字与那覇1450-62
営業時間/11:30 - 16:00
電話/0980-76-6778
定休日/土・日曜日(加えて不定休あり)

食べたことのないものに出会える、これもまた旅の醍醐味。歩く、漕ぐ、どちらにしても移動するだけでお腹が減る。旅先を堪能するのはもってこいだろうか。

LUCAS’S
EYES

「ちょうど20年位前、たしか僕が日本に訪れた直後に石垣島を訪れた。まるで、今の宮古島のように、素朴な空気感があった。観光地化されていなくて、昔の暮らしや文化がそのまま感じられたので。数年後に再訪したときには、もう当時の様子はなかった。良い悪いはないよね。仕方ないこと。でも、だからこそ今、宮古島へ来るべきだよ」

Lucas B.B.

『PAPERSKY』編集長にして、クリエイティブディレクター。アメリカ出身、カリフォルニア大学卒業後に来日。ニーハイメディア・ジャパン代表取締役としてトラベルライフスタイル誌『PAPERSKY』やファミリー誌『mammoth』を発行。これまでに手がけた雑誌は『TOKION』『metro min.』『PLANTED』など。また、ファミリー向け野外フェスティバル「mammoth pow-wow」や日本再発見の旅プロジェクト「PAPERSKY tour de Nippon」のイベントプロデュース等、幅広く活動している。

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